ここは当サイト■Leo■の日常話や今後の更新予定などをしていく場所です。
同人的要素が含まれますので、苦手な方でもし迷い込んできてしまったなら、すぐにバックすることをお勧めします。
2008/09/28 (Sun)
「続き」から37小話があります。
最終回妄想ネタです。
たぶん最終回でもルルシー的な会話シーンがあると思うので、ジノスザもその画面の隅でこんな会話を繰り広げていればいいのにな、という妄想話です^^
最終回ネタばれは一切含まれません(むしろネタばれ知りません)ので、どうぞご安心を。
ちなみにスザクはジェレミアさんに頼んでギアスをキャンセルしてもらっているという設定です。
あとあっさりジノとスザクが仲直りしていますが、ルルーシュとスザクだって1か月弱で分かり合えたんだから、ジノすけとスーさんだったら数時間もあれば和解出来ちゃうぜ!という解釈でお願いします。
いろいろとご都合主義なところがありますが、よければどうぞ!
最終回妄想ネタです。
たぶん最終回でもルルシー的な会話シーンがあると思うので、ジノスザもその画面の隅でこんな会話を繰り広げていればいいのにな、という妄想話です^^
最終回ネタばれは一切含まれません(むしろネタばれ知りません)ので、どうぞご安心を。
ちなみにスザクはジェレミアさんに頼んでギアスをキャンセルしてもらっているという設定です。
あとあっさりジノとスザクが仲直りしていますが、ルルーシュとスザクだって1か月弱で分かり合えたんだから、ジノすけとスーさんだったら数時間もあれば和解出来ちゃうぜ!という解釈でお願いします。
いろいろとご都合主義なところがありますが、よければどうぞ!
「なんでギアスを解除してもらったんだ?」
寄り添う魔女と魔王をみるともなしに眺めながら、ジノは己の肩越しに振り返った。
そこには見慣れぬ黒を基調としたパイロットスーツを着込んだ、童顔の少年が立っていた。
一応この少年騎士もあそこにいる二人とは共犯者と言ってもいい関係だったが、全てが終わった今、我関せずといった態度を貫いている。
その表情は酷く穏やかで、どこか虚空を見つめていた翡翠の瞳がゆっくりとジノを映し出した。
「君も知っているとおり、ギアスは人の意志を踏みにじる力だ。僕はそんな呪いと共存する人生なんてごめんだね」
「…その呪い、けっこうお前も有効活用してたじゃないか」
そうジノがやり返すと、背後の少年は苦笑をうかべた。
ぽすんと軽く音を立てて、栗色の巻き毛の頭がジノの背中に寄りかかったのがわかった。
珍しく甘えるような仕草に、ジノの口元が無意識に緩む。
つい数時間前には、それこそ命と誇りを賭けた決闘を繰り広げた仲だというのに。
「まぁ、ね。確かに逆手にとって利用させてはもらったけど…もう僕には必要ない力だから」
「必要ない?」
「わざわざ『生きろ』なんて命令される必要なんかないってことだよ」
「おい、それって…」
その言葉に、思わずジノは背後にいる少年の顔をのぞき込もうとした。
が、すでにその翡翠の瞳はジノを映してはおらず、またどこか虚空を見つめている。
「そうだよ、僕はもう『死にたがり』じゃない」
どこか他人ごとのように淡々と語る少年の言葉を、ジノは黙って聞くことにした。
再び前を向き軽く瞼を閉じる。
背中に感じる僅かな体温が心地良かった。
「8年前のあの日から、僕はずっと他人の為に死ねる日を待っていたんだと思う。自分の命は自分のものじゃない、誰か他の人を守るためにあるってね。…その矛盾した考えの結果がこれさ。ロイドさんの言葉は当たってたな」
相変わらず、ジノは言葉を挟もうとしない。
スザクの語りは続いた。
「馬鹿だよね、そんな矛盾した生き方をするくらいなら、さっさと自殺なりなんなりしてればよかったのに。でも、僕はそうしなかった…というより、できなかった。僕は、多分…生きたかった、んだと思う」
「なんだよ、随分と自信なさそうな言い方だな」
そこで初めてジノが口を挟む。
スザクは微苦笑を浮かべて肩をすくめてみせた。
「仕方ないだろ、つい最近気がついたことだし…自分でもそうなんじゃないかな、って思う程度なんだ、まだ」
「ふ~ん、で?気がついて、その先は?」
「いちいち茶々入れないでくれないかな、これでも結構真面目に話しているんだから。…それで、僕なりに考えてみたんだ、色々と。そして、一つの結論にたどり着いた。…他人に自分の命を押しつけるのは、逃げるのは、もうやめようってね。これからはずっと生きるための道を探して、地べたに這い蹲ってでも、醜い生き方をすることになったとしても、生き続けようって決めたんだ。それがきっと、一番の償いになると思う。ユフィも、僕が生きることを望んでくれると思うし…自惚れかもしれないけど」
「ま、お前にしちゃ珍しく前向きな考え方だな」
そう評価すると、ジノは体を反転させ、少年の体を後ろから抱きかかえた。
ついでに体重をかけてやれば、案の定「重い」というそっけない抗議が返ってくる。
こんなやり取りは久しぶりで、懐かしさの余りついついジノは締まりのない顔をしてしまう。
が、それも長続きはしなかった。
「…それに、これが僕にとって一番辛い罰になるはずだから」
そう少年がつぶやいた瞬間、ジノの形のよい眉が八の字になり、なんとも情けない表情になってしまった。
「なんだよスザクゥ、せっかく前向きになったかと思えばもう自虐的なこと言っちゃうのかよ。やっぱお前ってマゾなのか?」
「失礼なこと言うなよ、ジノ。仕方ないだろ、僕は罪人なんだから、それなりの罰を与えられなきゃいけないんだ」
「けどさぁ~…もう少し自分のこと好きになってやってもいいんじゃないか?」
「…そうだね。そうなれたらいいけど」
それっきり、スザクは黙り込み背後のジノにもたれかかった。
ジノはしばらくの間彼を後ろから抱き込み、その肩に顔を埋めていたが、突然顔をがばっとあげた。
「よっし、決めた!私はやるぞ!」
「ちょっ、いきなりなんだようるさいな!」
突然耳元で叫ばれたスザクはたまったものではない。
恨めしげに背後のジノを見上げるが、彼はそんなささやかな抗議などものともせず、にこにこと笑っている。
『いいこと思いついちゃった、私偉い!』と言わんばかりの輝くような笑顔だ。
その憎たらしいほど朗らかな笑顔を浮かべ、ジノは高らかに宣言した。
「名付けて、『スザクをナルシストにしようぜ作戦』を決行する!」
「…まんまだな」
「そう、そのままの意味だ!私がスザクを自分大好きっ子にしてみせる!」
「遠慮するよ」
「そんな即答するなよ!いいから私に任せておけ!これからはずっと私が傍にいて、お前の長所を気づかせてやるからな!覚悟しておけスザク!」
「いや、覚悟しろって言われても…」
呆れたように呟いたスザクのことなど気にもとめず、ジノはすでに自分の思いつきで頭がいっぱいらしく、うきうきと今後の計画を練り始めている。
スザクはしばらくそんなジノの顔を見つめていたが、やがて呆れたように溜め息をつき、顔を背けた。
しかし、彼の唇が僅かに弧を描き、微笑の形をつくっていたのをジノは見逃さなかった。
そして彼は己の腕の中の存在と共に、明日という日を迎えられる幸福感を満喫したのだった。
■最後はスザクは「生きろ」ギアスがなくても、自分で生きよう、生きたいと思ってくれたらいいのになぁ、という妄想から生まれました。
いっそ死なせたほうが楽なんだろうなぁ、と思ってしまうときもありましたが、やっぱりスザクには生きていてほしいと思います。
こんな妄想にお付き合いいただき、ありがとうございました^^
寄り添う魔女と魔王をみるともなしに眺めながら、ジノは己の肩越しに振り返った。
そこには見慣れぬ黒を基調としたパイロットスーツを着込んだ、童顔の少年が立っていた。
一応この少年騎士もあそこにいる二人とは共犯者と言ってもいい関係だったが、全てが終わった今、我関せずといった態度を貫いている。
その表情は酷く穏やかで、どこか虚空を見つめていた翡翠の瞳がゆっくりとジノを映し出した。
「君も知っているとおり、ギアスは人の意志を踏みにじる力だ。僕はそんな呪いと共存する人生なんてごめんだね」
「…その呪い、けっこうお前も有効活用してたじゃないか」
そうジノがやり返すと、背後の少年は苦笑をうかべた。
ぽすんと軽く音を立てて、栗色の巻き毛の頭がジノの背中に寄りかかったのがわかった。
珍しく甘えるような仕草に、ジノの口元が無意識に緩む。
つい数時間前には、それこそ命と誇りを賭けた決闘を繰り広げた仲だというのに。
「まぁ、ね。確かに逆手にとって利用させてはもらったけど…もう僕には必要ない力だから」
「必要ない?」
「わざわざ『生きろ』なんて命令される必要なんかないってことだよ」
「おい、それって…」
その言葉に、思わずジノは背後にいる少年の顔をのぞき込もうとした。
が、すでにその翡翠の瞳はジノを映してはおらず、またどこか虚空を見つめている。
「そうだよ、僕はもう『死にたがり』じゃない」
どこか他人ごとのように淡々と語る少年の言葉を、ジノは黙って聞くことにした。
再び前を向き軽く瞼を閉じる。
背中に感じる僅かな体温が心地良かった。
「8年前のあの日から、僕はずっと他人の為に死ねる日を待っていたんだと思う。自分の命は自分のものじゃない、誰か他の人を守るためにあるってね。…その矛盾した考えの結果がこれさ。ロイドさんの言葉は当たってたな」
相変わらず、ジノは言葉を挟もうとしない。
スザクの語りは続いた。
「馬鹿だよね、そんな矛盾した生き方をするくらいなら、さっさと自殺なりなんなりしてればよかったのに。でも、僕はそうしなかった…というより、できなかった。僕は、多分…生きたかった、んだと思う」
「なんだよ、随分と自信なさそうな言い方だな」
そこで初めてジノが口を挟む。
スザクは微苦笑を浮かべて肩をすくめてみせた。
「仕方ないだろ、つい最近気がついたことだし…自分でもそうなんじゃないかな、って思う程度なんだ、まだ」
「ふ~ん、で?気がついて、その先は?」
「いちいち茶々入れないでくれないかな、これでも結構真面目に話しているんだから。…それで、僕なりに考えてみたんだ、色々と。そして、一つの結論にたどり着いた。…他人に自分の命を押しつけるのは、逃げるのは、もうやめようってね。これからはずっと生きるための道を探して、地べたに這い蹲ってでも、醜い生き方をすることになったとしても、生き続けようって決めたんだ。それがきっと、一番の償いになると思う。ユフィも、僕が生きることを望んでくれると思うし…自惚れかもしれないけど」
「ま、お前にしちゃ珍しく前向きな考え方だな」
そう評価すると、ジノは体を反転させ、少年の体を後ろから抱きかかえた。
ついでに体重をかけてやれば、案の定「重い」というそっけない抗議が返ってくる。
こんなやり取りは久しぶりで、懐かしさの余りついついジノは締まりのない顔をしてしまう。
が、それも長続きはしなかった。
「…それに、これが僕にとって一番辛い罰になるはずだから」
そう少年がつぶやいた瞬間、ジノの形のよい眉が八の字になり、なんとも情けない表情になってしまった。
「なんだよスザクゥ、せっかく前向きになったかと思えばもう自虐的なこと言っちゃうのかよ。やっぱお前ってマゾなのか?」
「失礼なこと言うなよ、ジノ。仕方ないだろ、僕は罪人なんだから、それなりの罰を与えられなきゃいけないんだ」
「けどさぁ~…もう少し自分のこと好きになってやってもいいんじゃないか?」
「…そうだね。そうなれたらいいけど」
それっきり、スザクは黙り込み背後のジノにもたれかかった。
ジノはしばらくの間彼を後ろから抱き込み、その肩に顔を埋めていたが、突然顔をがばっとあげた。
「よっし、決めた!私はやるぞ!」
「ちょっ、いきなりなんだようるさいな!」
突然耳元で叫ばれたスザクはたまったものではない。
恨めしげに背後のジノを見上げるが、彼はそんなささやかな抗議などものともせず、にこにこと笑っている。
『いいこと思いついちゃった、私偉い!』と言わんばかりの輝くような笑顔だ。
その憎たらしいほど朗らかな笑顔を浮かべ、ジノは高らかに宣言した。
「名付けて、『スザクをナルシストにしようぜ作戦』を決行する!」
「…まんまだな」
「そう、そのままの意味だ!私がスザクを自分大好きっ子にしてみせる!」
「遠慮するよ」
「そんな即答するなよ!いいから私に任せておけ!これからはずっと私が傍にいて、お前の長所を気づかせてやるからな!覚悟しておけスザク!」
「いや、覚悟しろって言われても…」
呆れたように呟いたスザクのことなど気にもとめず、ジノはすでに自分の思いつきで頭がいっぱいらしく、うきうきと今後の計画を練り始めている。
スザクはしばらくそんなジノの顔を見つめていたが、やがて呆れたように溜め息をつき、顔を背けた。
しかし、彼の唇が僅かに弧を描き、微笑の形をつくっていたのをジノは見逃さなかった。
そして彼は己の腕の中の存在と共に、明日という日を迎えられる幸福感を満喫したのだった。
■最後はスザクは「生きろ」ギアスがなくても、自分で生きよう、生きたいと思ってくれたらいいのになぁ、という妄想から生まれました。
いっそ死なせたほうが楽なんだろうなぁ、と思ってしまうときもありましたが、やっぱりスザクには生きていてほしいと思います。
こんな妄想にお付き合いいただき、ありがとうございました^^
PR
この記事にコメントする
カレンダー
05 | 2025/06 | 07 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 |
フリーエリア
最新CM
[10/09 あけび]
[09/29 nana]
[08/17 あけび]
[08/17 あけび]
[08/02 もへ]
最新TB
プロフィール
HN:
あけび
性別:
女性
職業:
学生
趣味:
テニス、読書
自己紹介:
角川ビーンズ文庫「○マシリーズ」、サンライズアニメ「コードギアス」が大好きな学生です。現在はコンユと枢木スザクさんにのめりこんでおります。
好きなものはラーメン、あられせんべいからみしょうゆ!!
のんびりまったり更新中。
好きなものはラーメン、あられせんべいからみしょうゆ!!
のんびりまったり更新中。
ブログ内検索
カウンター