ここは当サイト■Leo■の日常話や今後の更新予定などをしていく場所です。
同人的要素が含まれますので、苦手な方でもし迷い込んできてしまったなら、すぐにバックすることをお勧めします。
2008/12/21 (Sun)
眠気が限界まで来たのでここでストップ。
明日までに仕上がると、いいな・・・!
まぁあとはコピックでがりがり塗りたくるだけなので、1時間もあればできるでしょう。
冬コミのカタログは無事購入できました^^
危ない危ない。
これ見てしっかり予習しておかねば。
ジノ×俺スザク妄想が止まらないので、「続き」からそんな妄想のなれの果て的な物を投下しておきます。
めっちゃパラレルかつ俺的設定てんこ盛りなのでご注意ください。
■歯車(上)
光があるところには必ず影がつきまとう。
他国への侵略戦争を着々と進め、今や世界の3分の1の領土を有し栄華と繁栄を極めるブリタニアを「光」に例えるならば、ここはまるで「影」そのものだな、と一人薄暗い路地裏を歩きながら青年は思った。
周りの壁は煤で汚れひび割れていたし、どこからか汚臭が漂ってくる。
時折すれ違う人々は痩せこけ疲れきった表情をしていたが、青年を見ると胡散臭そうに顔をしかめ、わずかに敵意さえ示してきた。
気丈なことは認めるが、そんな態度をとったところで青年と彼らとの間にある差はなくならないだろうに。
明らかに青年は彼らとは全く別の世界の人間であり、それ故にこの場から浮いた存在だった。
ここで暮らしている…いや、かろうじて生きている、といっても差し支えのない人々の乱れた黒い、白髪の混じった髪に対して、青年の髪は混じりけのない美しい金色で、曇り空からのぞく僅かな太陽の光を受けてきらきらと輝いている。
加えて日によく焼けてはいるが白い肌に、澄んだ青い瞳は生命力に満ちていた。
ただし、その瞳はいくらか困惑を表し揺れていたけれども。
手短に言ってしまえば、その青年、ジノ・ヴァインベルグは迷子だった。
生まれも育ちもブリタニア帝国でも有数の由緒正しい貴族である彼は、ある方面、つまりは普段は公にはされないだろう後ろぐらい世界については極端なほど世間知らずだった。
それを心配した下世話な彼の友人が、こんな世界もあるんだぞと教えてやるため、彼をここへ連れ出したのだった。
そこまではよかった。
ジノもただブリタニアの恩恵に酔いしれるだけの無能な貴族連中と一緒になりたくはなかったし、自分達の栄華の裏の影を見ておくのは悪くない経験だと思った。
それに、こういう裏社会の事情をある程度知っておいた方が、意外と役に立つこともあるのだ。
使えるものは何でも使う。
身につけておいてそんな知識はない。
それが、ジノのそれ程長くはない人生の中でも身にしみている教訓だった。
というわけで、本日もジノはその教訓に従うべく、「ここ」―敗戦国民の住まう区域、通称¨ゲットー¨を訪れたのだった。
しかし、ここでその道案内をしてくれていた友人とはぐれてしまったのは失敗だった。
ちょっと余所見をしているすきに、友人は人混みに紛れて姿も形も見えなくなってしまっていたのだ。
今日ジノとその友人が訪れたのはゲットーでも比較的治安がよく、ブリタニア人が統治を行っている地域、つまりは歓楽街だった。
怪しい媚薬や麻薬、ぎらぎらと光るネオンの光に照らされた艶めかしい肢体を見せつける異国の女、どうみても正規ルートを通って輸入されてきたとは思えない美術品の数々。
今までただ優美で煌びやかな貴族社会しか見てこなかったジノにとって、そこはとても蠱惑的で興味深い世界だった。
もともと好奇心が人よりも高いこともあり、やや興奮気味にあちこちの屋台に片っ端から突撃し、商人に話を聞いた。
見るからにいいとこのお坊ちゃんといった風のジノを良い金づると見込んだのか、商人達は言葉巧みに商品を売りつけようとしてきたが、ジノとてこれでも社交界でライバルの貴族連中相手に腹の探り合いをするのが日常の身である。
自分の聞きたい情報だけ頂くと、あとは自前の人好きのする笑顔と弁術で商人達を煙に巻いてやった。
「そこまではよかったんだけどなぁ…」
あてもなく路地裏を彷徨いながら、ジノは思わず呟いた。
ふと我に返った時には、すでにジノは友人とはぐれてしまっていた。
慌てて彼が行ったと思われる方向に駆け出したのだが、あの遠目からみても目立つオレンジ頭は見つけられなかった。
雑踏の中で立ち止まるわけにも行かないから、とりあえず歩き回ってみたものの、いつの間にか歓楽街を抜けて居住区にまで来てしまったらしい。
完璧な迷子である。
表面上は精一杯余裕綽々の態度を貫いてはいるものの、いい加減心細さで涙が出そうだ。
気のせいか周りの路地もさっきよりも薄汚く、狭くなってきたように感じる。
いよいよ途方に暮れて、立ち止まろうとした時だった。
「ちょっと、そこのお兄さん」
振り向くと、丁度ジノが通り過ぎたばかりの角の傍に女が一人立っていた。
この貧民区の住民にしては珍しく肉付きの良い、豊満な肢体を見せつけるかのような薄い露出度の高い衣装を身にまとっている。
豊かな長い黒髪をたらし、煙管を銜えた彼女は艶っぽく微笑んだ。
「あたしの勘違いだったら悪いんだけど…あんた、もしかして迷ってるんじゃないの?」
「…なぜそう思うんだ?」
ずばり言い当てられて正直かなり恥ずかしかったが、内心をもろに表に出すようなヘマはしない。
動揺を押し隠し、できるだけ平静に見えるように真っ直ぐ相手の眼を見て問うた。
剣呑な目つきで睨んだつもりだったのに、当の女はけらけらと笑って見せた。
「まぁ、そんなに警戒しなさんなよ。ここはどうみてもあんたの来るような場所じゃないし。たまにいるんだよ、あんたみたいに迷い込んじまう奴が。ここは結構入り組んでいるからね。もしよければ、あたしが道案内してあげるけど?」
それを聞くと、ジノは強ばっていた全身から力を抜いた。
ここで意地をはっても、正直自力でこの貧民区を抜けられる自信がない。
だったら、ここは素直に申し出を受けるべきではないだろうか。
「…悪いけど、頼むよ」
いくらかほっとしてジノがそう答えると、女は頷き彼に近づいてきた。
女がジノに近づく度に、彼女の体から香る香水の匂いが一層強くなる。
貴族のご令嬢方が好んで使う上品な香りとは違い、妙に甘ったるい気がしたがここは我慢だ。
そうこうするうちに女はジノの目の前までやってきて、白魚のような手を彼の胸に置き、そっとそれを滑らせた。
どこか男を誘うようなその動きに、ジノの形のよい眉が僅かに寄る。
女は構わず濡れた黒い瞳でジノを見上げ、その赤い紅に縁取られた口元をほころばせた。
そのまま、ついと自らの魅惑的な肢体を彼にしなだれかかせようとした…が。
「その辺でやめておけよ」
低く押し殺された声と共に、女の動きが止まった。
続きます。
お姉さんに迫られるジノが書いてみたかったのです。
しかしここまで書いておいてなんですが、そんなジノ×俺スザクが書きたかったなら幼馴染設定で子ジノ×子スザのほうが書きやすいだろうし楽しかったんじゃ…うん、今度書いてみよう。
光があるところには必ず影がつきまとう。
他国への侵略戦争を着々と進め、今や世界の3分の1の領土を有し栄華と繁栄を極めるブリタニアを「光」に例えるならば、ここはまるで「影」そのものだな、と一人薄暗い路地裏を歩きながら青年は思った。
周りの壁は煤で汚れひび割れていたし、どこからか汚臭が漂ってくる。
時折すれ違う人々は痩せこけ疲れきった表情をしていたが、青年を見ると胡散臭そうに顔をしかめ、わずかに敵意さえ示してきた。
気丈なことは認めるが、そんな態度をとったところで青年と彼らとの間にある差はなくならないだろうに。
明らかに青年は彼らとは全く別の世界の人間であり、それ故にこの場から浮いた存在だった。
ここで暮らしている…いや、かろうじて生きている、といっても差し支えのない人々の乱れた黒い、白髪の混じった髪に対して、青年の髪は混じりけのない美しい金色で、曇り空からのぞく僅かな太陽の光を受けてきらきらと輝いている。
加えて日によく焼けてはいるが白い肌に、澄んだ青い瞳は生命力に満ちていた。
ただし、その瞳はいくらか困惑を表し揺れていたけれども。
手短に言ってしまえば、その青年、ジノ・ヴァインベルグは迷子だった。
生まれも育ちもブリタニア帝国でも有数の由緒正しい貴族である彼は、ある方面、つまりは普段は公にはされないだろう後ろぐらい世界については極端なほど世間知らずだった。
それを心配した下世話な彼の友人が、こんな世界もあるんだぞと教えてやるため、彼をここへ連れ出したのだった。
そこまではよかった。
ジノもただブリタニアの恩恵に酔いしれるだけの無能な貴族連中と一緒になりたくはなかったし、自分達の栄華の裏の影を見ておくのは悪くない経験だと思った。
それに、こういう裏社会の事情をある程度知っておいた方が、意外と役に立つこともあるのだ。
使えるものは何でも使う。
身につけておいてそんな知識はない。
それが、ジノのそれ程長くはない人生の中でも身にしみている教訓だった。
というわけで、本日もジノはその教訓に従うべく、「ここ」―敗戦国民の住まう区域、通称¨ゲットー¨を訪れたのだった。
しかし、ここでその道案内をしてくれていた友人とはぐれてしまったのは失敗だった。
ちょっと余所見をしているすきに、友人は人混みに紛れて姿も形も見えなくなってしまっていたのだ。
今日ジノとその友人が訪れたのはゲットーでも比較的治安がよく、ブリタニア人が統治を行っている地域、つまりは歓楽街だった。
怪しい媚薬や麻薬、ぎらぎらと光るネオンの光に照らされた艶めかしい肢体を見せつける異国の女、どうみても正規ルートを通って輸入されてきたとは思えない美術品の数々。
今までただ優美で煌びやかな貴族社会しか見てこなかったジノにとって、そこはとても蠱惑的で興味深い世界だった。
もともと好奇心が人よりも高いこともあり、やや興奮気味にあちこちの屋台に片っ端から突撃し、商人に話を聞いた。
見るからにいいとこのお坊ちゃんといった風のジノを良い金づると見込んだのか、商人達は言葉巧みに商品を売りつけようとしてきたが、ジノとてこれでも社交界でライバルの貴族連中相手に腹の探り合いをするのが日常の身である。
自分の聞きたい情報だけ頂くと、あとは自前の人好きのする笑顔と弁術で商人達を煙に巻いてやった。
「そこまではよかったんだけどなぁ…」
あてもなく路地裏を彷徨いながら、ジノは思わず呟いた。
ふと我に返った時には、すでにジノは友人とはぐれてしまっていた。
慌てて彼が行ったと思われる方向に駆け出したのだが、あの遠目からみても目立つオレンジ頭は見つけられなかった。
雑踏の中で立ち止まるわけにも行かないから、とりあえず歩き回ってみたものの、いつの間にか歓楽街を抜けて居住区にまで来てしまったらしい。
完璧な迷子である。
表面上は精一杯余裕綽々の態度を貫いてはいるものの、いい加減心細さで涙が出そうだ。
気のせいか周りの路地もさっきよりも薄汚く、狭くなってきたように感じる。
いよいよ途方に暮れて、立ち止まろうとした時だった。
「ちょっと、そこのお兄さん」
振り向くと、丁度ジノが通り過ぎたばかりの角の傍に女が一人立っていた。
この貧民区の住民にしては珍しく肉付きの良い、豊満な肢体を見せつけるかのような薄い露出度の高い衣装を身にまとっている。
豊かな長い黒髪をたらし、煙管を銜えた彼女は艶っぽく微笑んだ。
「あたしの勘違いだったら悪いんだけど…あんた、もしかして迷ってるんじゃないの?」
「…なぜそう思うんだ?」
ずばり言い当てられて正直かなり恥ずかしかったが、内心をもろに表に出すようなヘマはしない。
動揺を押し隠し、できるだけ平静に見えるように真っ直ぐ相手の眼を見て問うた。
剣呑な目つきで睨んだつもりだったのに、当の女はけらけらと笑って見せた。
「まぁ、そんなに警戒しなさんなよ。ここはどうみてもあんたの来るような場所じゃないし。たまにいるんだよ、あんたみたいに迷い込んじまう奴が。ここは結構入り組んでいるからね。もしよければ、あたしが道案内してあげるけど?」
それを聞くと、ジノは強ばっていた全身から力を抜いた。
ここで意地をはっても、正直自力でこの貧民区を抜けられる自信がない。
だったら、ここは素直に申し出を受けるべきではないだろうか。
「…悪いけど、頼むよ」
いくらかほっとしてジノがそう答えると、女は頷き彼に近づいてきた。
女がジノに近づく度に、彼女の体から香る香水の匂いが一層強くなる。
貴族のご令嬢方が好んで使う上品な香りとは違い、妙に甘ったるい気がしたがここは我慢だ。
そうこうするうちに女はジノの目の前までやってきて、白魚のような手を彼の胸に置き、そっとそれを滑らせた。
どこか男を誘うようなその動きに、ジノの形のよい眉が僅かに寄る。
女は構わず濡れた黒い瞳でジノを見上げ、その赤い紅に縁取られた口元をほころばせた。
そのまま、ついと自らの魅惑的な肢体を彼にしなだれかかせようとした…が。
「その辺でやめておけよ」
低く押し殺された声と共に、女の動きが止まった。
続きます。
お姉さんに迫られるジノが書いてみたかったのです。
しかしここまで書いておいてなんですが、そんなジノ×俺スザクが書きたかったなら幼馴染設定で子ジノ×子スザのほうが書きやすいだろうし楽しかったんじゃ…うん、今度書いてみよう。
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角川ビーンズ文庫「○マシリーズ」、サンライズアニメ「コードギアス」が大好きな学生です。現在はコンユと枢木スザクさんにのめりこんでおります。
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